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会議の前日の資料づくりを、もっと早く終えるには?

経営会議の資料作成をAIで|各部署の数字を1枚にまとめる手順

執筆いばらきAI編集部

この記事でわかること

  • 時間がかかる原因の多くは「まとめる」より前の「そろえる」にある
  • 各部署に配る表の形を1つ決めると、AIでの下書きが安定する
  • AIが作るのは文章と並べ替えまで。数字は元の表と人が見比べてから配る
窓のある会議室

経営会議の前日の夕方。営業からは売上の表、製造からは出来高と不良の表、管理からは人の出入りと残業の表が届きます。どれもExcelですが、列の並びも、月の書き方も、部署ごとに違います。資料を任された担当の方は、それを1枚に貼り合わせ、先月の資料と見比べて、夜までかかって仕上げます。

この作業は、担当の方がいないと会議が始められない仕事の代表です。集めて、そろえて、まとめる。そのうち「そろえる」と「まとめる」は、AIに下書きを任せられます。

この記事では、資料づくりに時間がかかる理由と、各部署の表の形をそろえるやり方、AIで1枚にまとめる手順、数字を人が確かめる所を、例を使って説明します。

経営会議の資料づくりに時間がかかる理由

資料を作る時間の内訳を書き出すと、多くの会社で次の4つに分かれます。

資料づくりの作業の内訳(例)
作業中身時間がかかる理由
集める各部署に表を出してもらう締め切りが守られず、催促の連絡が要る
そろえる列の並び・単位・月の書き方を合わせる部署ごとに形が違い、毎月手で直している
まとめる1枚に数字を並べ、ひとことを添える先月の資料を見ながら、言い回しを考える
確かめる写した数字が合っているかを見るどこから写したかが残っておらず、見直しに時間がかかる

この表は一つの例です。ただ、担当の方に聞くと「まとめる」より「そろえる」に時間を取られている、という声が多くあります。部署の表の形が毎月少しずつ変わると、そのたびに貼り合わせ方を考え直すことになるためです。

AIを使う前に、まず「そろえる」を減らします。AIは形のそろった材料を渡されたときに、いちばん安定して下書きを作れます。形がばらばらなまま渡すと、列の取り違えが起きやすくなります。

中小企業基盤整備機構の調査では、AIをすでに導入している中小企業のうち、経営・企画部門でAIを導入していると答えた割合は58.5%でした。会議の資料や報告のように、社内の情報をまとめる仕事は、AIを使い始める場所として選ばれやすい分野の1つです。

各部署から集める表の形をそろえる

最初にやるのは、各部署へ配る「提出用の表」を1つ決めることです。部署ごとに中身は違ってかまいません。違うのは数字の項目だけにして、外側の形をそろえます。

そろえる4つの点

  • 列の並び:左から「項目」「今月」「先月」「前年の同じ月」「ひとこと」の順にする
  • 月の書き方:「2026年10月」のように1つに決め、和暦と西暦を混ぜない
  • 単位:件・人・時間など、項目ごとに単位を列の名前に入れる(「残業(時間)」のように)
  • ひとこと:数字が大きく動いた項目にだけ、理由を1行で書いてもらう

「ひとこと」の列が大事です。数字が動いた理由は、部署の人にしか分かりません。AIは数字の増減は読めても、その理由までは知りません。理由を1行もらっておくと、AIがまとめる文章が当て推量になりません。

形を変えてほしいと頼むときのコツ

部署の人にとっては、提出の手間が増えるように見えます。「この形で出してもらえれば、会議で同じ説明を2回しなくて済みます」と、相手の得を一緒に伝えると受け入れてもらいやすくなります。最初の月は、担当の方が1部署分を代わりに埋めて見本を見せるのも手です。

AIで1枚にまとめる手順

表の形がそろったら、毎月の手順を決めます。次の順番で進めると、どこまでがAIの仕事で、どこからが人の仕事かがはっきりします。

  1. 会議の3日前までに、各部署から提出用の表を集める(集まった表は、月ごとのフォルダに入れて残す)
  2. 表をAIに渡し、「部署ごとに、先月と比べて大きく動いた項目を3つまで選んで」と頼む
  3. 選ばれた項目と、部署の「ひとこと」をもとに、1枚の資料の下書きを作らせる
  4. 下書きの数字を、元の表と1つずつ見比べる(AIが写した数字を、人が確かめる)
  5. 会議で話し合いたいことを、担当の方か役員が下書きの最後に書き足す
  6. 会議の前日までに配り、使った表は資料と同じフォルダに残す

2番の頼み方を毎月同じにしておくのがコツです。頼み方を文にして手順書に貼っておけば、担当の方が休んだ月も、ほかの人が同じ形で資料を作れます。

数字の計算はExcelに任せる

前の月との差や、前年の同じ月と比べた割合は、AIに計算させずにExcelの式で出しておきます。AIは文章を作るのが得意な一方で、桁の多い計算や、たくさんの数字の足し算を間違えることがあります。計算はExcel、選ぶことと書くことはAI、と分けておくと、確かめる所が少なく済みます。

担当の方が休んだ月にも回るように

資料づくりが一人に頼りやすいのは、手順がその人の頭の中にしか無いからです。上の6つの手順と、AIへの頼み方の文、提出用の表のひな形、先月の完成した資料。この4つを1つのフォルダにまとめておけば、ほかの人が代わりに作る月も、同じ形の資料が出せます。

フォルダの中身は、作るたびに少しずつ直します。たとえば「製造部の表は、不良の件数を種類別に分けてほしい」と役員から声が出たら、提出用の表に列を足し、頼み方の文にも1行足します。直した日と中身を、手順書の終わりに1行ずつ書いておくと、次に引き継ぐ人が迷いません。

AIに入れてよい情報を先に決める

経営会議の数字には、社外に出したくないものも含まれます。使うAIのサービスが、入力した内容を学習に使わない設定になっているかを、始める前に確かめます。人の名前が入る表(個人の残業時間など)は、部署の合計にしてから渡すと安心です。

例:3部署の表から会議の1枚へ

ここからは、架空の会社の例で流れを見ていきます。数字はすべて説明のための例です。

例:営業部から届いた提出用の表(架空の数字)
項目今月先月前年の同じ月ひとこと
受注件数(件)425145大口の取引先1社が、発注を来月にずらした
新しい取引先(社)312展示会で名刺交換した会社から2社
見積もりの件数(件)686057

製造部と管理部からも、同じ形の表が届きます。製造部は出来高・不良の件数・機械の止まった時間、管理部は入社・退社の人数と部署ごとの残業の合計です。

例:AIが作った下書き(人が直す前)

3部署の表と、手順書に貼ってある頼み方の文をAIに渡すと、次のような下書きが返ってきます。部署ごとに2〜3行で、数字の増減と、部署のひとことを組み合わせた形です。

  • 営業:受注件数は42件で、先月より9件少なくなりました。大口の取引先1社が発注を来月にずらしたためです。見積もりの件数は68件で、前年の同じ月より11件多くなっています。
  • 製造:不良の件数が先月の2倍になりました。部署のひとことでは、新しい材料に切り替えた週に集中しています。
  • 管理:残業の合計は製造部で増え、営業部で減りました。
  • 話し合いたいこと(下書き):見積もりは増えているのに、受注が減っている理由。

この下書きを担当の方が元の表と見比べ、数字の写し間違いが無いかを確かめます。例の中の「見積もりは増えているのに受注が減っている」は、AIが表から読み取った点です。会議で話す値打ちがあるかは、役員が決めます。

AIの下書きをそのまま配らないのは、間違いを見つけるためだけではありません。役員が「今月はここを話したい」と書き足すことで、資料が会議の進め方の紙になります。数字を並べるだけの資料より、話し合いが早く進みます。

いばらきAIにご相談いただいたら

初回のご相談(無料・30分〜)はオンラインで行います。いま会議の資料をどう作っているかをうかがい、提出用の表の形を一緒に考えます。各部署の表を1か月分お借りできれば、その場でAIに1枚の下書きを作らせてお見せします。

AX推進顧問(月2回の定例・最低3か月)では、資料づくりのほかにも、AIを使える仕事を一覧にして、取り組む順番を決めます。会議の資料は、毎月くり返す仕事なので、最初に取り組む仕事の候補になりやすいものです。

表を集めてから下書きを作るところまでを、毎月ボタン1つで回る道具にしたいときは、業務ツールの開発としてお受けします。お話をうかがったエンジニアがそのまま作り、試作を見ていただきながら仕上げます。

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まとめ:提出用の表の形を1つ決める

  • 時間を取られているのは「そろえる」作業。まず各部署の表の形を1つに決める
  • 数字の計算はExcelの式、項目の選び方と文章の下書きはAIに分ける
  • AIの下書きは、元の表と人が見比べてから配る
  • 話し合いたいことは、役員が自分の言葉で書き足す

まずは、先月の会議で使った各部署の表を並べて、列の並びと月の書き方がどれだけ違うかを見てみてください。違いが分かれば、提出用の表の形はすぐに決められます。

出典・参考

よくある質問

AIが数字を写し間違えることはありますか。

あります。AIは数字を写すときや計算するときに、間違えることがあります。

そのため、計算はExcelの式で済ませておき、AIの下書きの数字は元の表と人が見比べてから配ります。どの数字を見比べたかに印を付けておくと、次の月の確かめも早くなります。

部署によって出せる数字が違います。それでも1つの形にできますか。

できます。そろえるのは列の並びや月の書き方などの外側で、項目の中身は部署ごとに違ってかまいません。

営業は受注、製造は出来高のように、部署ごとに大事な項目を3〜5個に絞ってもらうと、1枚にまとめやすくなります。

いま使っているExcelのままで始められますか。

始められます。新しいソフトを入れなくても、提出用の表をExcelで作り、AIのサービスに渡すところから試せます。

毎月の手順が固まって、集めるところまで自動にしたくなったら、そのときに道具を作るかどうかを考えれば十分です。

社外に出したくない数字をAIに入れても大丈夫ですか。

入力した内容を学習に使わない設定のサービスを選び、入れてよい情報を社内で決めてから使います。

個人の名前が入る数字は、部署の合計にしてから渡すなど、入れ方でも気をつけられます。どこまで入れてよいかは、会社ごとに決めておくことをおすすめします。

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