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満期が近い契約の案内づくりを、早く終わらせるには?

保険代理店の更新案内をAIで下書き|満期の一覧から文面まで

執筆いばらきAI編集部

この記事でわかること

  • 更新案内に時間がかかるのは、満期の一覧と過去の案内がばらばらで、毎回書き換えているから
  • 満期の一覧の列をそろえると、案内文の下書きを一度に作りやすくなる
  • AIには、お客さまの名前や証券の番号を入れずに、案内文のひな形と言い回しを作らせる
  • 個人の情報をAIに入れる場合は、利用目的の範囲内か、学習に使われないかを先に確かめる
雨の日に開いた傘

月の初めに、来月満期になる契約を一覧で確かめ、お客さまごとに更新の案内を書く。前の年の案内をコピーして、名前と満期の日と車の名前を書き換える。件数の多い月は、案内づくりだけで何日もかかってしまう。保険代理店では、こうした更新の事務がよく聞かれる悩みです。

更新の案内は、満期の一覧にある情報と、決まった文の組み合わせでできています。その組み合わせの下書きは、AIが手伝いやすい仕事です。ただし、扱うのはお客さまの大切な個人の情報なので、AIに入れる情報の線引きを先に決める必要があります。

この記事では、更新案内に時間がかかる理由を整理し、満期の一覧の整え方、AIで案内文を下書きする手順、入れてはいけない情報の決め方を説明します。

更新案内に時間がかかる理由

更新の案内は、お客さまとの関係をつなぐ大事な連絡です。そのぶん、ていねいに書こうとして時間がかかります。時間がかかる理由を分けると、次のようになります。

更新案内に時間がかかる理由
理由よくある様子
満期の一覧がそろっていない保険会社ごとの画面や帳票から、満期の契約を拾い集めている
過去の案内をコピーしている前の年の文を開き、名前や日付を手で書き換えている
お客さまごとに伝えたいことが違う車を買い替えた、家族が増えたなど、変わった事情を書き添えたい
送り方がばらばら郵送、メール、電話、チャットと、お客さまによって連絡の手段が違う
書いたかどうかの記録が無いどのお客さまに案内したかを、担当の方が覚えている

このうち、AIで減らせるのは「書き換え」と「言い回しを考える」部分です。一方で、お客さまの事情を知っているのは担当の方です。案内の文にどの事情を書き添えるかは、人が決めます。

案内づくりにかかる時間が減れば、そのぶん、満期の前にお客さまと話す時間をとれます。更新の時期は、補償が今の暮らしに合っているかを見直してもらう、よい機会でもあります。

満期の一覧を整える

AIに下書きさせる前に、満期の一覧の形をそろえます。一覧がそろっていれば、案内文のひな形に情報を差し込む作業は、表計算や小さな道具で一度にできるようになります。

満期の一覧にそろえる列(例)
列中身AIに渡すか
お客さまの番号社内で決めた番号渡してよい(名前の代わりに使う)
お客さまの名前氏名渡さない
保険の種類自動車・火災・傷害など渡してよい
満期の日年月日渡してよい
前の年からの変化車の買い替え、引っ越しなど、担当の方が知っていること名前や住所を書かずに要点だけなら渡してよい
連絡の手段郵送・メール・電話など渡してよい
案内の状況未・送った日・お返事渡さなくてよい

右の列は、例として示したものです。どこまでをAIに渡すかは、次の節の考え方で、会社として決めてください。

保険会社ごとの満期の情報を1つにまとめる

複数の保険会社を扱う代理店では、満期の情報が保険会社ごとの画面や帳票に分かれています。それぞれから満期の契約を書き出し、上の列の形にそろえて1つの一覧にします。帳票の形が保険会社ごとに違う場合は、帳票の読み取りと列への並べ替えをAIに手伝わせることもできます。その場合も、名前などを入れるかどうかは、次の節の線引きに沿って決めます。

一覧の最後の列「案内の状況」は、AIには関係ありませんが、とても大事です。どのお客さまに、いつ案内を送り、お返事があったかを一覧に残しておくと、案内の漏れを防げます。担当の方が休んだときも、ほかの方が引き継げます。

AIで案内文を下書きする手順

案内文の下書きは、お客さまの名前や証券の番号をAIに入れずに作れます。AIにはひな形と言い回しを作らせ、名前や日付は一覧から差し込む、という分け方にします。

  1. 保険の種類ごとに、案内文に入れることを書き出す(満期の日、更新の手続きの流れ、確かめてほしいこと、問い合わせ先)
  2. AIに、書き出した中身で、案内文のひな形を作らせる。名前や日付を入れる所は「【お名前】」「【満期日】」のように空けておく
  3. 「車を買い替えた方へ」「ご家族が増えた方へ」のように、事情ごとに書き添える一文の候補をAIに作らせる
  4. できたひな形と一文を、担当の方が読み、会社の言葉づかいと、保険会社の決まりに合っているかを確かめる
  5. 確かめたひな形に、満期の一覧から名前や日付を差し込んで、お客さまごとの案内を作る
  6. 送る前に、お客さまごとの案内の名前・日付・保険の種類を、一覧と見比べる

この分け方なら、AIが見るのはひな形と事情の要点だけで、お客さまの名前は一覧の中から出ません。ひな形が決まれば、毎月の作業は差し込みと見比べだけになります。

例:自動車保険の更新案内

例として、自動車保険の更新案内を考えます。AIに「満期の1か月前に届く案内。手続きの流れを3つの段階で。運転する人の年齢や使い方が変わった場合は知らせてほしい、という一文を入れて」と頼み、ひな形を作らせます。そこに「お車を買い替えられた方へ」の一文の候補を3つ作らせ、担当の方が1つを選んで直します。名前・満期日・車の名前は、一覧から差し込みます。

保険の補償の中身を案内文で説明する場合は、とくに注意が要ります。補償の範囲や条件は、保険会社の資料どおりに書き、AIが言い換えた説明は使わないようにします。

入れてはいけない情報の決め方

個人情報保護委員会は、2023年6月2日に「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」を出しています。その中で、会社などの個人情報を扱う事業者に向けて、次のような注意点を挙げています。

  • 生成AIに個人情報を含む指示を入れる場合は、その個人情報の利用目的を達成するために必要な範囲内であることを十分に確かめること
  • 本人の同意なく個人データを入れ、それが応答の出力以外の目的で扱われる場合は、法律に違反することとなる可能性があること。そのため、AIを提供する事業者が、その個人データを機械学習に利用しないことなどを十分に確かめること

保険代理店が扱う情報には、お客さまの名前や住所のほか、健康や家族のことなど、とくに慎重に扱うべき情報も含まれます。AIに入れる情報は、次の順で決めます。

  1. 代理店で扱っている情報を、種類ごとに書き出す(名前・住所・連絡先・証券の番号・車の情報・健康のこと・家族のことなど)
  2. それぞれを「入れない」「伏せれば入れてよい」「入れてよい」の3つに分ける
  3. 健康や家族の事情など、とくに慎重に扱う情報は「入れない」に入れる
  4. 使うAIの道具が、入れた内容を学習に使わない設定か、契約の中身で確かめる
  5. 決めたことを1枚にまとめ、代理店の全員に伝える
  6. 保険会社から決まりや指示が出ている場合は、そちらを優先する

最後の手順も忘れないでください。代理店は保険会社の決まりのもとで仕事をしています。AIの使い方について保険会社から指示が出ていれば、その指示に沿って線引きを決めます。

生成AIに入力してよい情報の決め方を見る

いばらきAIにご相談いただいたら

いばらきAIの無料相談は、オンラインで30分〜です。メールで、会社名と、更新の事務で困っていることを一言お送りください。お客さまの情報は送らずに、名前などを消した案内文の見本や、満期の一覧の見出しの行だけで、話は進められます。

業務ツールの開発では、話を聞いたエンジニアがそのまま作ります。満期の一覧からお客さまごとの案内を作り、案内の状況を一覧で追える道具を、御社の一覧の形と、AIに入れる情報の線引きに合わせ、試作を見ていただきながら形にします。アカウントは御社の名義で作ります。

業務ツールの開発について見る

保険代理店のAI活用を見る

まとめ:満期の一覧に「案内の状況」の列を足す

  • 満期の一覧の列をそろえると、案内文の差し込みが一度にできる
  • AIにはひな形と言い回しを作らせ、名前や日付は一覧から差し込む
  • AIに入れる情報は、利用目的と学習の設定を確かめたうえで、会社として線を引く

まずは、今お使いの満期の一覧に「案内の状況」の列を1つ足してみてください。案内の漏れが防げるうえ、次にAIで下書きを作るときの土台にもなります。

出典・参考

よくある質問

お客さまの名前をAIに入れずに、案内が作れますか。

作れます。AIにはひな形と言い回しだけを作らせ、名前や日付は満期の一覧から差し込みます。

この分け方なら、お客さまの名前はAIに渡りません。

AIが書いた補償の説明を使ってもよいですか。

使わないでください。補償の範囲や条件は、保険会社の資料どおりに書きます。

AIは言い換えるときに意味を変えてしまうことがあり、補償の説明では誤解につながるためです。

案内を送ったあとのお返事も、AIで整理できますか。

整理の手伝いはできます。お返事の要点(更新する・内容を変えたい・相談したい)を一覧の「案内の状況」に書き込む下書きをAIに作らせる使い方です。

お返事の中身をどう扱うかは、担当の方が読んで決めます。

保険会社の決まりと、どちらを優先しますか。

保険会社の決まりを優先します。代理店は保険会社の決まりのもとで仕事をしているためです。

AIの使い方について保険会社から指示が出ている場合は、その指示に沿って、入れる情報の線引きを決めます。

メールで送るお客さまと郵送のお客さまで、文を変えたほうがよいですか。

変えたほうが読みやすくなります。郵送は1枚の紙で読み切れる形、メールは画面で読みやすい短めの段落、と分けるのがおすすめです。

ひな形を2つ用意しておけば、差し込みの手間は変わりません。

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